先日、夫とふたりで新潟県の佐渡島へ行ってきました。
佐渡島。
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) November 27, 2022
すっごくおもしろかった。 pic.twitter.com/vMkHY8M2bN
むかしからずっと行ってみたいと思っていたけれど、新潟へ行くのに飛行機(マイレージ)はさすがにコスパ悪すぎるし、新幹線は高い…。
10月の仙台旅で利用した高速バスがそれなりにイケてたので、新潟行きも高速バスならアリだなということで、現実的に旅程の組み立てを開始。
すると夫も行きたいと言い出したので、一緒に行ってきました。
今回の旅程はざっくり;
- 0日目(夜行バス泊):YCATから高速バスで新潟駅へ
- 1日目(両津泊):新潟港からフェリーで佐渡島へ、宿根木&万畳敷
- 2日目(両津泊):尖閣湾、姫津大橋、大間港、北沢浮遊選鉱場跡、佐渡金山、
- 3日目(夜行バス泊):両津港散策、トキのテラス、加茂湖展望の丘、両津港からフェリーで新潟港へ、高速バスでYCATへ
- 4日目:早朝YCAT着
という感じ。
「2泊3日(夜行バス移動のため実質2泊5日)」のふたり旅。
きょうは1日目の記録。
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1日目:新潟港からフェリーで佐渡島へ、宿根木&万畳敷
0日目、夜11時過ぎにYCATを高速バスで出発。
4列シートで夫とふたり並び、車内はほぼ満席という感じ。
夫、寝苦しそう。というかたぶんほとんど眠れなかったと思う。
男の人は4列シートはきついよね。
06:50 新潟駅到着、喫茶店モーニング
ほぼ定刻通りに新潟駅に到着。
あんまり眠れてないけど、ひんやりした朝の空気が気持ちよくてしゃっきりした。
朝7時から開いている喫茶店を検索し、駅の向こう側に何軒かあった中から珈琲俱楽部(東大通店)へ。
こういうなんでもないモーニング、好き。
常連さんがフラッと入ってきて、コーヒーを飲んでタバコを吸いながら新聞を読んで、フラッと出ていく感じがすごくよかった。
のんびり歩いて新潟港へ向かう。
万代島周辺はきれいに整備された遊歩道になっていて、信濃川とその上にかかる橋、川向こうに見える町並みとその中でも目をひく古い銀行や税関の瀟洒な建物の風景が美しい。
ゆっくり歩いて30分ほどで、新潟港の佐渡汽船ターミナルに到着。
フェリーに乗るよ!
09:20 佐渡汽船フェリーで佐渡島(両津港)へ
乗船時刻が近づくにつれて、ターミナルが人でいっぱいになってきた。
佐渡島へ行く人、こんなにいるんだ…。なめてた…。
乗船口の脇に、こんな貼り紙がしてあった。
そうか、ここも海上国道なんだ!!!
国道350号。
— ヌー : すっきり、さっぱり。 (@like_a_rhino) November 29, 2022
新潟市からわざわざ佐渡島を経由して上越市へ至る「海上国道」ってだけでも萌えるのに、その成り立ちの政治臭の強さ、たまらんねー!https://t.co/Cvm9onhWCw
「あくまで噂」なんて言ったって、イヤイヤ事実だろー!としか思えんし😆。 pic.twitter.com/x7RbLZAy1C
いやー、萌える!!!
函館と大間の間の国道279号も「海上国道」で、おもしろかったんだよねえ。
出航!
2時間半の船中、2等船室のジュータン敷きの床でダウンジャケットを羽織ってごろ寝。
となりにいたおじさん3人組が離岸してすぐにビールで酒盛りをはじめ、ゴキゲンでたのしそうに話していたんだけど、方言で何言ってるのかほぼほぼわからないのがイイ感じに子守唄になって、ぐうぐう寝てしまった。
気づいたらもう両津港に入り、おけさ灯台を通過するところだった。
11:50、佐渡島の両津港に到着。
12:00 ニコニコレンタカーで出発!
船を降り、ターミナルを出て、レンタカー屋さんへ向かう。
ニコニコレンタカー、軽自動車、48時間プラン、保険込み11,000円(ガソリン満タン返し)。
公共交通機関では島内をまわるのに心もとないので、まあ必須でしょう。
しゅっぱつ!
人面岩。
新潟と言えば!の「ヨッシャヨッシャ」の元総理大臣に似てる?とのうわさ。
たしかに、ちょっとおもかげあると思った。
この日13時からWeb会議に参加する予定があった夫。
弁天岩の脇に駐車場があったので、そこに停車して10分ほど車内でWeb会議をするとのこと。
願ったりです、のんびり散策してます!
なかなか会議が終わる様子がないので道路を離れて海岸へ降りてみると、丸い石を含んだ岩がゴロゴロしてる。
このあたり、日本海側としてはとてもめずらしい礫岩が露出している場所とのこと。
おもしろーい!
30分ほど経ったところで空を見上げたら、鳥が二羽、羽を広げて風に乗って高いところをすいーっと回るように飛んでいるのが見えた。
カメラではとても写らない距離だけど、広げた羽のうらがわが白っぽく光っていて、首に近い側に黒い線が入っているように見える。
あ、これひょっとして、トキか!?!?!?
ちょうど会議が終わって車から出てきた夫に「ねえ、あの羽が白く見えてるの、トンビじゃないからトキだと思うんだけど!」と興奮して話しかけたら、
「…そもそも鳥が飛んでるのがよく見えない」
と言われてしまった(老眼)。
でもあれは絶対にトキだったと思う。
14:00 宿根木町並み散策
14時、宿根木に到着。
たらい船に乗ってみたかったのですよねえ。
受付に来てみたら、ちょうどいま35分の長いコースに出てるお客さんがいるので、もうちょっとあとでもう一度きて、とのこと。
では先に、宿根木の町並み散策を。
宿根木は、「小木の町人文化」形成に先駆けて、中世の頃より廻船業を営む者が居住し、宿根木浦は、佐渡の富の三分の一を集めたと言われるほど栄えた。やがて小木港が江戸幕府によって整備され、商業の中心が小木港へ移行すると、宿根木の者は、船主が先頭となり十数人の船乗りと共に、全国各地へ乗り出して商いを続けた。村には船大工をはじめ造船技術者が居住し、一村が千石船産業の基地として整備され繁栄した。
宿根木公式ホームページより引用
木造の家屋が肩を寄せ合うように密集して建っている。
小路を歩いていると、土壁の修復作業をしているところを通りかかった。
家が密集しているので大きな機材を持ち込むこともできず、こうして隙間に入り込んでこつこつ手作業でやっていくしかないんだって。
ちょうどこのころ(11月最終週)に観光シーズンが終わって人が来なくなるので、毎年ここから次の観光シーズンが始まる3月末までが、宿根木集落の修繕期にあてられるのだそう。
なんだけど…。
宿根木の案内所の男性曰く
- そうはいっても、12月に入ればもう雪と風ばかりでとても作業なんかできたもんじゃない
- だから実質的にはこの一週間しか作業チャンスはない
- ということで、今週一気に修繕が入っててんやわんや
- 家と家の間が狭くて日が入らないから、土壁を塗ってもいつまでたっても乾かない
- 乾くまで半年かかる
- 乾ききらないのに上から木材を貼ってしまうと家の中がもうカビだらけになるほど湿気るから、修繕はほんとうに大変
- でもちゃんと塗り重ねて乾ききった土壁は風に強くてあたたかくて最強
とのこと。
宿根木は国の重要伝統的建造物群保存地区。
この町並みを維持するのも、並大抵の苦労ではないのね。
宿根木公会堂、白山神社、称光寺を回って戻ってくる。
三角家。
わたしは知らなかったけど、この宿根木のまちなみと三角家、JRの大人の休日倶楽部のCMの舞台になっていたのだそう。
観光シーズン中ならいくつかの建物は中に入って見学することができるそうだけど、このときはもうシーズンが終わってどこも閉まっていた。
でも、船大工が作った建物の粋な意匠はあちこちで見られたし、まちのそこかしこで行われている修繕作業の気ぜわしさがハイシーズンとはまた違う「生」な感じで、とてもよかった。
15:00 宿根木はんぎりたらい船
町並み散策を終え、宿根木はんぎりたらい船の受付へ戻る。
とてもおとなしくてかしこい飼い犬、アスティ君。
湾外へ少し出る、やや長めの25分コース(大人ひとり1,500円)で、出発!
こんなたらいで海に出るって、すごいよねえ。
前に取り付けた櫂を8の字に動かすことで進んでいく。不思議。
このあたりは地震で隆起してきた溶岩で海底が非常にごつごつして深さが一定しないので、浅いところや狭いところでも自在に動きやすいたらい船が重宝されてきたのだそう。
箱メガネで海底を覗かせてくれる。
ほんとにごつごつしていて、ものすごく深いところとごくごく浅いところがつぎつぎに連続していく感じ。
湾内の岩にはところどころ真っ白な石でできた船つなぎ石が立っていて、とても目立つ。
むかし北前船がこの湾内に停泊するときに使っていたそうで、石自体は瀬戸内の方の御影石。
北海道や東北北陸の産物を積んで大阪へ運んだ北前船が、帰路にこの石を積むことでかるくなった船体の重量調整もしていたとのこと。
古代の地殻変動や近世の経済的大動脈の面影を感じる、たのしい25分間。
この日は船頭さんが11月にしてはありえないです!というほど、風も波もなく穏やかで気持ちのいい周遊になった。
港に戻ってくる途中、アスティ君をのせたたらい船とすれ違う。
あたらしく作ったたらい船の、水漏れチェックを兼ねてのおでかけだそう。
ここのたらい船、職人さんがむかしながらの木と竹で作ったものを使っているのも素晴らしいと思った。
船をおりると船頭さんが奥の岩陰を指し、あちらの方へはもう行ってみましたか?まだだったらあそこのトンネルの奥へ行ってみてください、火星みたい、って言われてるらしいです、と教えてくれた。
岩をくりぬいた真っ暗なトンネルを進んでいくと、とつぜん景色が開けた。
ごつごつした岩とその影が続いていて、いきなりの景色の変化にちょっとびっくりする。
佐渡島の風景はほんとうにバラエティに富んでいておもしろい。
「このあとはどちらへ?」と聞かれたので、うーん特に考えてないので西側に沿って走って両津港へ戻ろうかなと思っています、と答えたら、「今の時間からだと沢崎鼻の灯台を通って万畳敷に行ったらちょうど夕日が沈む時間でいいかも」と教えてもらったので、行ってみることに。
16:00 沢崎鼻灯台
どんどん日が暮れる中を走っていく。
神子岩。
沢崎鼻灯台。
16:30 万畳敷
万畳敷へ着いてみるとすでにレンタカーが2台停まっていて、女の子グループが2組、たのしそうに飛んだり跳ねたりしながら写真を撮っていた。
表面がごつごつした岩場が続いていて、そこに広がる潮だまりに夕日が反射して、幻想的な風景。
…とカメラで撮っていたら突然、SDメモリがいっぱいという警告が出てきて、これ以上シャッターが切れなくなった。
前回の旅の写真を消さずに来てしまったので、メモリ容量が足りなくなったらしい。
ここからいちばんきれいに光が入る時間帯だろうにーーー!!!
もう、スマホでいいや。
ちょうどいい時間に来られてよかった。
17:30 ホテル天の川荘にチェックイン
レンタカーを走らせること1時間。
途中のコンビニでSDメモリカードを追加購入しつつ、両津港へ帰還。
予約していたホテル天の川荘にチェックイン。
今回、全国旅行支援キャンペーン中だったので、キャンペーン対象となる宿が予約できる楽天トラベルを利用してみた。
おとな2名、バストイレ付和室が2泊で15,000円。
それだけでも十分お手ごろだーありがたやーと思って予約したのに、チェックインしてみたらなんと朝食付きで、しかも新潟県の地域クーポンが8,000円分ついてくるというのでびっくり(だいたいあんまり調べずに予約してる)。
むかしからあちこちふらふら旅行してきた身としては、自分が旅行したくて旅行して、それでおカネが返ってくる世界線ってどんな???ってなるね。
18:30 居酒屋しらつゆ
夫が小一時間ほど仕事をしてキリがついたので、もらったばかりの新潟県の地域クーポンがつかえるという居酒屋「しらつゆ」へ。
旅先でこういう地元の居酒屋にお邪魔すると、ドアを開けたとたんにワッと喧騒が流れてくることが多いのだけど、しらつゆはものすごく静かだったのでだれもいないのかと思いきやほぼ満席。
不思議な感じだった。
佐渡島のひとの飲み方はおとなしい感じなのかなあ?
佐渡のお酒、金鶴を常温で。
金鶴は、蔵元さんの意向で島外にほとんど出荷されておらず、佐渡島だけで楽しむことができるお酒らしい。
うん、おいし。
イカ、アジ、タイのお刺身。
イカ納豆。
カレイの唐揚げ。
鮭と梅のおにぎり。
タラ汁。
めったにお酒を飲まない夫までが2杯ほどお酒が進んでしまうほど、おいしいお店だった。
20:30 お風呂、就寝
ホテルに戻り、1階の大浴場でゆったりとお風呂に浸かる。
今回泊まった天の川荘、古いホテルだけど部屋もお風呂もトイレもきれいだし、お布団は寝心地いいし、1階のお風呂もなんてことない浴場なんだけど妙に気持ちがよくて、とても快適だった。
前夜は夜行バス泊だったこともあり、あっという間に寝落ち。
おやすみなさい。
おわりに
夜行バス&フェリー&レンタカーでの、夫婦ふたり旅。
こういう旅をいっしょに楽しめるというのはなかなか有難いことだよなあ、と思ったりした。
▼楽天トラベルの全国旅行支援。宿泊自体が割引になるのはともかく(そもそもの元値が上がっていることも多いので)、地域クーポンがついてくるのがかなりありがたい。食事を摂ったりおみやげを買ったり、重宝してます。ありがたやありがたや。
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